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0(ゼロ)会 1952-55年 旧白髪邸など

阪神間

ゼロ会8回例会通知、大阪中之島美術館蔵

美術団体の新制作協会で先鋭的な作品を発表していた金山明、村上三郎、白髪一雄ら約15名により結成。「芸術はなにも無い0の地点から出発して創造すべき」という考えのもと勉強会などを行っていた。その後に田中敦子も参加。集会は金山や白髪の自宅で行われた。1954年に大阪そごう百貨店のショーウィンドーで開催された「0会展」において、白髪は掌や指、爪などで描いた作品や初めて足で描いた絵画、村上三郎は墨を塗ったボールをキャンバスにぶつけた投球絵画、金山は周囲に数本の線のみを引いた作品、田中敦子は布地に数字をモティーフに描いた作品を出品。各々がその後の活動を方向づける重要な作品を発表していた。0会の活動に関心をもった「具体」のメンバー嶋本昭三から誘いを受けたことから、0会は解散して白髪、村上、金山、田中が「具体」へ合流。1955年に入会し、「具体」の主要メンバーとして活躍することとなる。

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